bar.png
Site Map
本ブログ内の漫画・-アニメ感想等のコンテンツを整理しています。

bar.png
Links
漫画系アニメ系&ニュースサイトのリンク集。
皆素敵なサイトばかりなので是非覗いてみてください。



細々とお絵描きしてます
bar.png


2013年04月05日

未完少女ラヴクラフト 感想



本の内容とは関係ない話からで恐縮なんですけど、自分ら世代のオタにとってはクトゥルーは基礎教養というか、クトゥルーネタのゲームや漫画なんかに揉まれて育ったので外せない要素の一つなんですね。
なんですが、以前ニャル子さんがアニメ化された際にTwitter等でクトゥルーネタはよく知らないとつぶやいている人が結構いて、ちょっと意外だったのを覚えています。
改めて振り返ってみると確かにここ10年ちょっとはクトゥルーネタを使った作品ってニャル子さんに代表されるここ数年のクトゥルーネタライトノベル以外だと沙耶の唄位しか思い浮かばない。そら知らない世代がいても仕方ないですなあ。

で、未完少女ラヴクラフトです。表紙がラヴクラフト全集のオマージュ過ぎて好きな人にはたまらないものがありますが、内容の方はというと、クトゥルーネタに依存しすぎず、作者なりに噛み砕いて再構築した世界観を持つ作品となっていますね。
この辺賛否両論有りそうですけど、今のラノベ読者世代は結構クトゥルーって何?な人も多いような気がしているので、過度に原典からの引用を多用せず、雰囲気だけを巧く醸し出す作品作りはたぶん正解だと思います。
作者の人がもともとラノベはなくホラー小説畑の人と言う事もあってか、文章自体はわりと重めで、おそらくラヴクラフトの作風(つーか大瀧啓裕の翻訳か)をリスペクトしたやや過剰な形容など、いわゆるライトノベル的なライトさは少なめですが、ちょっとしたファンタジー小説だと思って読めばなかなか味わい深いのであります。

作中では細かい注釈などほぼカットされてますけど、この作者の人結構色々な本読み込んでるなあと感じたりも。
現代のアメリカに住む少年カンナが異世界スウシャイで繰り広げる冒険譚という体裁ですが、スウシャイは現実の世界(作中名オアン)で創られた物語によって生まれた世界という事で、作者がこれまでに読んできたであろう古今の物語の要素が色々詰め込まれているんですね(ただし、ゲームネタやアニメネタなどの「物語の近親相姦」的な偏りはありません)。
こういうの読むと、原典もちゃんと読んでみたいなーとか思ってみたり。読書好きな人向けかも。

タイトルに未完と打ってるし、終わり方が終わり方だけに続刊は無いかな―。
まあ、無理に引っ張らないほうが余韻のある作品だと思うです。


未完少女ラヴクラフト (スマッシュ文庫)
黒 史郎 コバシコ
4569679447




posted by クロネンコ at 14:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

下ネタという概念が存在しない退屈な世界1 感想




タイトルと表紙のインパクトで以前から気になっていた作品です。
なんというか、濃密に漂うお馬鹿なオーラを感じたというか、基本的に気取った作品よりもこの手の頭悪そうな作品のほうが色々と惹かれるものがあるので。

内容の方はというと昨今何かと議論になっているいわゆる児童ポルノ規制云々をモチーフにしているといいますか、性的な表現そのものが禁止され、個人が装着することを義務付けられている携帯端末によって管理されているある種のデストピア世界を描いています。
いわゆるSF系デストピア小説で描かれる世界ほどは絶望と怨嗟に満ちてはいませんが、それでもこんな社会なら自分なんて即逮捕モノじゃーんと思えてしまう程度にはヤバゲな雰囲気。
物語の前半はどっちかという淫語を散弾銃的にばら撒く内容で、そんなに捻りがあるわけでもないんですけど、後半に入ってヒロインのアンナ先輩が覚醒してからがヤバイ。
淫猥なものから隔絶され純粋培養された彼女は、純粋がゆえに人を愛した途端獣になってしまうのでありました。
さすがに愛液入りクッキーはないわー(震え声

それはともかく、濁りのない純粋な存在ほど暴走すると止まらないという、敢えてエライ人達が口を噤んで目を逸らしている現実をしっかり描いているという点で、ただの淫語連打小説ではなく、風刺とか皮肉とかそれ系のエッセンスを含んだ読み物としてなかなか楽しめたのであります。
やっぱり下ネタは社会の潤滑液として必要よ。これは本当。


下ネタという概念が存在しない退屈な世界 (ガガガ文庫)
赤城 大空 霜月 えいと
4094513523




posted by クロネンコ at 01:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月01日

ムーン・ロスト 1-2巻 感想

新装版 ムーン・ロスト(1) (KCデラックス)
星野 之宣
4063766322




冒頭からクライマックス。
近未来、地球への衝突コースに入った小惑星の迎撃という本来なら物語の一番の山場になりそうなシーンからスタートするこの作品、全2巻と決して分量的には多くはないものの、内容の密度に関してはこれでもかと言わんばかりに次から次へと押し寄せる予想外の事態の超連続でもって、かなり濃いものとなっています。
物語のおおまかな流れとしては、地球への小惑星の衝突を回避すべく使用したマイクロブラックホールの制御に失敗して、小惑星直撃は回避したものの変わりに月を失ってしまう、そのため地軸が変動し、地球全域が気候変動と天変地異に見まわれ…再び地球の環境を安定させるために、欧州を中心にして木星の衛星エウロパをかつての月の軌道まで引っ張ってきて新たな衛星とする――という話です。

自分は科学マニアではないので宇宙論とかは正直良くわかりませんが、そう言うの抜きにしても先の読めない展開が続いて読むのを止められない感じですね。
前半は人類の予想を裏切るトラブルの連続で、所詮人間が数百年程度培っただけの理屈では宇宙を制する事など不可能なのかとも思える重苦しい展開が続き、後半は地球に向けた軌道にエウロパを乗せることに成功するものの、ポールシフトにより現時点で自国全域が北極圏に入ってしまっている米国が、このままで地軸を固定されることを嫌って妨害に出るというサスペンス風味。科学の未成熟と人類本来の愚かさがこれでもかと描かれる訳ですが、それだけにラストで再び月を手に入れたシーンでは感動の嵐でした。不覚にも泣いちゃったよ。
ひところ映画で地球の危機を救う系の作品が色々ありましたけど、あれらの作品群のように愛だなんだというところに落とし所を持っていかず、あくまで人類の叡智と強い意志でもって危機を克服させたところが良かった。
たった2巻ですが、全10巻の物語を読み終えたかのような満足感がありました。




新装版 ムーン・ロスト(2) <完> (KCデラックス)
星野 之宣
4063766330




posted by クロネンコ at 23:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月27日

靴ずれ戦線 2巻感想



靴ずれ戦線2巻が発売されましたので読んでみました。
1巻は発売直後に買い逃しいて以降、再販待ちで結構ジリジリした苦い記憶があるので今回はアマゾンにて。

それで、靴ずれ2巻ですが、物語は残念ながらこの巻で完結となります。と言っても別に打ち切りとかではなく予定通りの終わり方の模様。もともと大祖国戦争期間内の物語で、第一話にも記されていた様に時間にしては4年間の話です。
4年もあればもっと話膨らませる事ができるんじゃないの?という意見もありましょうが、独ソ各戦線の裏話的な物語という基本ルールがあるので、自ずと場面は限られてくるわけでして、無理に引き伸ばしたりでもしない限りこの分量が適切かなと思うのであります。

そんなこんなで2巻も旧ソ連圏に伝わる妖怪精霊聖人てんこ盛りな訳ですが、1巻でどことなく憎めない敵役として登場したドイツ魔女のディッケさんが2巻では結構ガチな悪役になってたのは少し残念ですかね。まあ最終話ではほんのりと道化っぽかったですので、らしいっちゃらしい…死んでるけどな。


作品そのものは大祖国戦争終結でもって終わるわけですが、ベルリン戦にて砲弾食らって即死したワーシェンカ(主人公が即死するというのも珍しい)を冥界から連れ戻したために梟に姿が変わってしまったナージャが今後どうなるかとか、結構気になる終わり方ではあるんですよね。一応人間に戻す方法はあるらしいですが、それには時間がかかるとか何とか。
梟になった事と、ベリヤ様がワーシェンカ達の存在を公式に無かったことにするのを決めたこともあって、実質的に二人はソ連共産党の指揮下からは外れた形になりますから、もしかするとこのまま欧州各地を旅するのかもしれないし案外あっさりロシアに帰るかもしれないし、いずれにしても後日談的なものを期待したい訳ですが、さすがにそれは無理かなー。
ちなみにこの作品、各話ごとに時系列がバラバラなので、その辺きちんと並べ替えて読んでみるのも良さそうです。ワーシェンカが使ってたS&Wの古いリボルバーの出処とか、その辺も描かれてますよ。


ともあれ面白い作品でした。
20世紀中盤頃はまだまだ文明と伝承とが共存するだけの余地があったんだなーと改めて思いました。
ちよっとロシアの昔話なんかにも興味が湧いたりもしますし、やっぱり好きで描いてる感のある漫画は良いです。




靴ずれ戦線 2 (リュウコミックススペシャル)
速水 螺旋人
4199503331




タグ:靴ずれ戦線
posted by クロネンコ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月17日

ネクログ 3-4巻 感想


ネクログ(3) (アフタヌーンKC)
熊倉 隆敏
4063878074



良い作品とそうでない作品を測る尺度の一つに、「題材に興味を持ってもらえるか」というのがあると思います。
例えば野球漫画ですと、そんなに野球に興味が無い人が何かの拍子に読んで、作品を通してもっと野球について識りたいという欲求を喚起出来るか否かという意味合いです。
ゲームだと三国志や信長の野望をプレイした事で、中国の歴史や戦国時代に興味が出てくるという流れがありますけど、まさにあれ。二次創作物だけで完結せず、もっと突っ込んでみたいという知的好奇心を刺激する要素の有無です。

それでこのネクログという作品ですが、開始当初はゾンビもののブームに便乗した作品かと思ってました。
舞台を中華民国初期頃の中国に設定していたのも、他のゾンビものと差別化を図るため程度に思っていたのですが、読了してみると物語はゾンビコワ〜イ的なよくあるパターンではなく、独特の生死感を描いた作品なのが判ります。特に生と死を明確に区分せず一つの延長線として捉える生死観は作品説明曰くは道教のものだそうで(それを踏まえてあの結末を読めばううむなるほどと思えます)、道教を名前しか知らない程度の自分にはかなり新鮮でしたし、道教の体系に関してもう少し知りたいなと言う欲求を喚起してくれたのであります。
ふと思いついたワンアイデアを勢いとグダグダした会話だけで引き伸ばす最近多い作品のスタイルとは違う、しっかりとした世界観を持つ作品だからこそ、読者の好奇心を刺激する事ができるんですよね。
あと、作中で細かい設定の解説みたいなのをほとんど入れないのも個人的には良かったと思います。作中には道教の神様とか中国の妖怪とか色々出て来ましたけど、それらの説明は敢えてカットされていました。それでも読む上で引っかかる部分があることもなく、読了してからあの神様って本来どんな存在かなと検索してみたりする方向にうまく誘導しているw
余分なひけらかしが無いのは本当に美点です。


そんな訳で、全4巻と決して長い物語ではないものの、過不足無くうまくまとまった作品だと思います。管が最初の印象に反して良い奴過ぎて意外でしたけど、割とエゴイスティックなキャラクターが多い作品なので、奴や蘇さんの様な存在は貴重かも。
ともあれ、近年珍しいしっかりと練りこまれた作品でした。



ネクログ(4) <完> (アフタヌーンKC)
熊倉 隆敏
4063878511






タグ:ネクログ
posted by クロネンコ at 17:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 漫画ブログへ
にほんブログ村RDF Site Summary
RSS 2.0

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。